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    2025/12/03

    帰国子女の中学受験は何から始める?知るべきポイントを解説

    海外生活が続き、日本への本帰国が少しずつ近づいてくると、
    「うちの子は、日本の中学にどうやって入るのだろう?」
    「帰国子女の受験って特別な仕組みがあるの?」
    そんな疑問が浮かび始める保護者の方が非常に多くいらっしゃいます。

    インターネットで情報を集めても、一般的な中学受験についての情報は山ほどある一方で、
    「帰国子女の中学受験」に関する内容は驚くほど少なく、
    探せば探すほど不安が増してしまう……という声もめずらしくありません。

    そこでこの記事では、帰国子女の中学受験に詳しくない保護者の方でも
    “今日から何をすればよいのかが自然と見えてくる”ようわかりやすく整理していきます。
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    「帰国子女の中学受験」は、一般入試とはまったく違う仕組みがある

    まず知っておきたいのは、日本の中学受験には大きく2つの流れがあるということです。

    ひとつは、毎年多くの受験生が挑戦する一般入試。
    もうひとつが、海外で生活していた子どもたちのために用意された「帰国生入試」です。

    一般入試は1月から2月にかけて集中して行われますが、
    帰国生入試は学校によっては11月から始まるところもあります。
    この“早さ”がまずひとつ大きな特徴で、知らないまま日本に帰国すると「気づいたら出願が終わっていた」ということにもなりかねません。

    また、帰国生入試には、海外滞在期間などの“受験資格”が設けられている学校が多くあります。
    最近は特に、帰国生入試の条件を明確に設定する学校が増えてきており、たとえば東京都内の私立中学校では「海外滞在1年以上で、帰国後3年以内」といった具体的な基準が示されています。

    では「英語が得意なら誰でも帰国枠が使えるの?」というと、実はそうではありません。
    海外で生活していた期間や、帰国したタイミング、学校ごとの要件によって受験できるかどうかが決まるため、まずは志望校の条件をしっかり確認する必要があります。

    ただし、海外滞在期間の条件に当てはまらない場合でも、
    英語力や国際経験を評価する「グローバル入試」「国際生入試」といった別の入試方式を用意している学校も増えてきています。
    そのため、「帰国枠が使えない=不利」というわけではなく、むしろ選択肢が広がっていると考えてよいでしょう。

    帰国子女ならではの“強み”はどこにある?



    帰国子女の中学受験が注目される背景には、
    海外生活で得た経験を評価しようとする学校が増えていることがあります。

    海外で暮らす中で、子どもは知らないうちにさまざまな力を身につけています。
    言葉の壁を越えるコミュニケーション力、文化や価値観の違いをそのまま受け入れる柔軟性、困難に出会ったときに自分で考えて行動する力。

    こうした経験は、机の上だけではなかなか育たないものです。

    学校側が重視するのは、

    「どれだけ英語ができるか」
    よりも、
    「海外生活でどんなことを感じ、どんな学びを得たか」

    といった部分です。

    もちろん、英語力は大きな武器になります。
    ただ、それ以上に「多様な視点を持っているか」「考えたことを言葉で伝えられるか」といった要素が、面接や作文で大きく評価されます。

    そのため保護者にできる大切なサポートは、
    “子どもの経験を一緒に振り返り、言葉にしていく手伝い”です。

    これは受験だけでなく、帰国後の生活そのものに役立つ「自分を表現する力」につながっていきます。
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    国語と日本語の準備こそ、帰国子女の土台になる

    帰国子女の中学受験で、もっとも差がつきやすい教科は国語です。

    日本で暮らしている子どもたちは、学校、テレビ、友達との会話、図書室、本屋など、日常生活のすべてが日本語であふれています。
    しかし海外生活では、家庭内では日本語を使っていても、外に出れば現地語が中心になります。

    そのため、日本語の語彙量、文章読解力、書く力などにどうしても差がつきやすくなります。

    国語は、短期間で一気に伸ばすことが難しい教科です。
    だからこそ、海外にいる間からできるだけ“日本語に触れる時間”を増やしておくことが、とても大きな財産になります。

    特別な教材は必要ありません。
    日本語の本を読むこと、家族で日本語のニュースを聞くこと、日本語の漫画を楽しむこと。
    どれも立派な国語力の土台になります。

    もちろん、作文の練習も大切です。
    帰国生入試では、自分の体験や考えを文章でまとめる課題がよく出されますが、
    いざ書いてみると「段落の使い方」「句読点の位置」「文章の構成」など、基本的な書き方に戸惑うお子さまが非常に多いのです。

    この“書く力”は、塾で教わる機会がほとんどありません。
    だからこそ、小学生のうちに読書感想文やちょっとした作文を親子で一緒に見直してみるだけで、大変大きな効果があります。

    算数は「日本の中学受験特有の考え方」に触れることが重要



    算数は、帰国後の学習で一番伸びやすい教科でもあり、
    同時に“つまずきが表れやすい教科”でもあります。

    海外の学校教育では、日本の中学受験特有の内容(旅人算、つるかめ算、場合の数、複雑な図形問題など)に触れる機会がほとんどありません。
    そのため、帰国してから急ピッチで習うと「聞いたことがない」「見たことがない」という状態からのスタートになってしまうことがあります。

    ただし、算数の力は「慣れ」が大きく影響するため、海外にいても日本の教材に少しでも触れておくと、帰国後の負担が大きく変わってきます。

    無理をして難しい問題に挑戦する必要はありません。
    むしろ最初は、基礎レベルの問題集や通信教材などを通して「日本の算数のリズム」を感じておくことが大切です。

    英語は「受験の形式」に合わせて整えていく



    英語は強みになる一方で、「受験で求められる英語」と「生活で使ってきた英語」には大きな差があります。

    会話は得意でも、文法が苦手という帰国子女はとても多く、
    逆に英作文がスムーズに書けても、読解問題が難しく感じる場合もあります。

    学校によっては、
    スピーキングテストを重視するところ、
    英作文を中心に見るところ、
    英検のスコアを評価するところなど、
    求められる能力がそれぞれ違います。

    そのためまずは、お子さまの英語力を英検やTOEFL Juniorなどで“見える化”しておくと、
    どの学校に適性があるのかがぐっと分かりやすくなります。

    そこから、
    文法の弱点を補強するのか、
    英作文の表現力を伸ばすのか、
    面接の練習が必要なのか、
    学校ごとに必要な対策を進めるのが効率的です。
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    海外生活の経験は“宝物”。面接と作文にそのまま活かせる

    帰国生入試では、ほぼ必ずといっていいほど面接があります。
    英語で行う学校もあれば、日本語で行う学校、保護者も同席する学校など形はさまざまです。

    面接で特に大切にされるのは、
    「海外生活でどんなことを感じたか」
    「それをどう乗り越え、どう成長したか」
    「その経験を今後どう活かしたいと思うか」

    こうした“経験の質”です。

    しかし、いざ6年生になって面接練習を始めると、
    意外なほど子どもが過去の体験を思い出せないことがあります。

    毎日が刺激的だった海外生活は、
    時間が経つと記憶が少しずつふわっと薄れてしまうからです。

    そこで海外にいる間にやっておくとよいのが、
    日記、写真、ひとことメモなどの「記録」です。
    ほんの数行でもかまいません。
    後から振り返ったときに、そのまま作文や面接の材料になります。

    志望校選びでは「安心して過ごせるかどうか」を一番大切にする



    帰国子女の中学受験で後悔しないために、もっとも大切なのが志望校選びです。

    帰国子女が入学して安心して学校生活を送るには、
    「帰国生がどれくらい在籍しているか」
    「日本語・学習面のフォローがあるか」
    「英語をしっかり学べる環境が整っているか」
    「多様な文化へ理解がある学校かどうか」

    こうした“学校の雰囲気”がとても重要になります。

    資料だけでは分からないので、
    可能であれば一時帰国のタイミングで学校説明会に参加したり、
    オンライン説明会に出てみたりするだけでも、
    学校の印象が大きく変わるはずです。

    実際に校舎を歩くと、
    教室の空気、生徒の雰囲気、先生の話し方など、
    その学校に馴染めるかどうかが自然と分かるようになります。

    帰国枠と一般入試の“W受験”は可能?難しい?



    最近は、
    「11〜1月:帰国生入試」
    「2月:一般入試」
    という流れで、両方受けるご家庭も増えています。

    W受験には、選択肢が広がるという大きなメリットがある一方、
    面接・英語・作文と、一般入試の4教科対策を同時に進めなければならないため、
    どうしても時間と負担が増えます。

    これは子どものタイプによって向き不向きがあり、
    「本人の性格・自信・体力」「ご家庭のスケジュール」「サポート体制」を踏まえて判断するのがベストです。
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    ◆ 帰国子女に人気の中学校(東京)

    ■ 渋谷教育学園渋谷中学校(渋渋)
    帰国子女から圧倒的な人気。
    英語教育が非常に強く、ディスカッションやプレゼンなど「使う英語」を重視。
    バイリンガルの子にとっては伸びやすい環境です。
    面接や英語試験が比較的ハイレベルで、英語力で差がつきやすい学校のひとつ。

    ■ 渋谷教育学園幕張中学校(渋幕)
    国際色が強く、帰国生の割合も多い人気校。
    帰国生入試の受験科目が特殊で、英語の作文・面接の比重が高いことでも知られています。
    国内外問わずハイレベルな生徒が集まる学校です。

    ■ 東京都市大学付属中学校(都市大)
    帰国生受け入れに積極的で、英語教育が非常に充実。
    「帰国生クラス」や「英語の取り出し授業」があり、帰国後の日本語・英語のギャップをしっかりサポートしてくれます。

    ■ 広尾学園
    爆発的に人気が高い学校。
    医進・インターナショナルコースが人気で、帰国生の合格者も非常に多いです。
    特に英語面接や英語試験のレベルが高く、英語を強みにできる子は相性が抜群。

    ◆ 帰国子女に人気の中学校(神奈川)



    ■ 横浜共立学園
    英語教育が強く、帰国生の比率も高め。
    落ち着いた校風で、帰国子女がなじみやすいとよく言われています。

    ■ 横浜雙葉
    面倒見の良さに定評がある女子校。
    帰国後の日本語力の弱さをゆっくり伸ばしてくれる学校として人気です。
    英語教育も長年のノウハウがあります。

    ■ 神奈川大学附属中学校(KAIS)
    帰国生入試が毎年人気。
    英語に加えて探究学習にも力を入れ、海外経験を活かせる授業体系が魅力。
    落ち着いた環境のため、帰国直後の適応もしやすい学校です。

    ◆ 帰国子女に人気の中学校(千葉・埼玉)



    ■ 慶應義塾中等部(東京・神奈川から受験者多数)
    正式な「帰国枠」はありませんが、英語力の高い帰国子女が多く合格している学校。
    面接・作文での自己表現力が求められます。

    ■ 市川中学校(千葉)
    帰国生入試を明確に実施しており、英語・面接を重視する学校です。
    校風が柔軟で、帰国生からの人気も高い学校のひとつ。

    最後に:帰国子女だからこそ、広がる未来がある



    初めて帰国子女の中学受験を調べたとき、
    複雑そうに見えて不安になる保護者の方はたくさんいます。

    けれど実際には、
    海外生活で身につけた力は、受験において大きな強みですし、
    帰国子女を歓迎する学校は年々増えています。

    そして何より大切なのは、
    「帰国子女だから大変」ではなく、
    「帰国子女だからこそ選べる道がある」ということです。

    海外での経験は、子どもにとってかけがえのない宝物です。
    その宝物をどう受験に活かし、どんな学校で伸ばしていくのか。
    それを一緒に考える時間そのものが、
    お子さまのこれからの人生にとって大きな意味を持っていきます。

    中学受験はゴールではなく、スタートラインです。
    帰国子女ならではの視点と経験が、次の6年間を必ず豊かにしてくれるはずです。
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